日本は現在、原油消費量の99.9%以上を輸入に頼っていると言われています。
つまり、ほぼ全ての原油が他国からの輸入というわけです。
ですので、国内での取引に関しては、円相場の動向というのが、原油先物には非常に大きく影響してきます。
円で原油を買っているからです。
その為、円の相対的価値というのが、原油先物の価格動向にかなり響いてきます。
例えば、円高の場合。
円高というのは、円の相対的価値が高くなるということです。
逆に円安は、円の価値が低くなった状態です。
1ドル=110円が、1ドル=109円となった場合は、円高です。
円が少なくなっているので、こっちを円安と間違える人も多いですが、円を中心に考えると、1円=0.009091ドルから、1円=0.009174ドルに上昇している事がわかります。
この円高の場合、輸入価格が下落します。
つまり、安く買えるということですね。
逆に、円安の場合は、価格が上昇します。
こういった、円高、円安の情報は、毎日のニュースで必ず円相場の紹介の際に報道されています。
当然、新聞やインターネット上での経済に関する項目でも掲載されています。
原油先物を取り扱う場合は、円高、円安への気配りも重要となってきます。
日本国内における取引の場合は、必ず円レートをチェックしておきましょう。
原油先物はリスクが大きいと言われていますが、それは価格が変動する要素が多数存在しているからです。
それらを全て抑えておけば、ある意味一番楽しい銘柄と言えるかもしれません。
原油を原材料として作られるエネルギーといえば、ガソリン、軽油、重油、灯油、潤滑油、プロパン、アスファルトといったところですよね。
この中でも、特に消費量が大きいエネルギーといえば、やはりガソリンです。
ガソリンは、一般人にとっても最もなじみのある資源であり、一番よく使うエネルギーでもあります。
そのため、このガソリンと密接にかかわる産業の動向が、原油先物の市場に大きくかかわってくるのです。
では、その産業とは何かというと、やはりそれは自動車産業ということになるでしょう。
自動車の製造実績、販売実績が伸びれば、必然的に社会に車が増え、ガソリンの消費も増えます。
ただ、現状ではすでに車は飽和状態になっており、特に日本では一家に一台どころか、二台三台保持している所が珍しくない時代となっています。
そうなってくると、自動車産業としては、これ以上の普及は難しいと考え、いかに早く乗換えをさせるか、という点に戦略がシフトしていきます。
すると、そこで『燃費のいい車』という、好条件の車が登場してくるわけですが、ここで原油先物における難しい部分が出てきます。
燃費のいい車、あるいはガソリンを使用しない別の燃料で動くエコカーが徐々に現在の自動車産業に浸透してきていますが、そうなってくると、ガソリンの消費は減り、原油の価値にも影響が出てきます。
これまでは、自動車産業の発展と原油先物の価格は比例していたのですが、今後はそうとは限らなくなるかもしれないのです。
こういった、原油価格と自動車産業の動向との関連性の変化にも、今後は注意していく必要があります。
原油価格は、世界情勢によって非常に過敏な変動を見せます。
世界の動向、特に中東とアメリカの動向で、原油の価格は急に跳ね上がったり、急に落ち込んだりします。
非常に起伏の激しい商品といえます。
先物取引で取り扱われる商品先物銘柄は、代表的なものとして、金先物、白金先物、とうもろこし先物 、大豆先物、小豆先物、コーヒー先物といった商品がありますが、その中でも特に価格の動向が忙しなく動く商品が、原油先物といえるでしょう。
ここまで多くの要因で値動きする銘柄は早々ないからです。
安定感という点では劣る反面、値動きが激しいことから、短期の取引に向いている商品といえます。
基本的に、原油は世界景気によって需要が大きく変動します。
世界全体の景気がよくなれば、工業に対しての需要が伸び、消費される原油も増えていきます。
そうなると、原油の価値が上昇し、原油価格も増えていきます。
原油は、産業における中心的な資源であり、工業においての血液と同等の存在ですから、工業・産業が活発化すれば、血の巡りもよくなるということです。
先物取引を行う場合、基本的にはどんな銘柄であれ、世界の経済情勢をある程度読まないと、利益を勝ち取ることはできません。
その中にあって、原油は特にアメリカの経済情勢の動向がポイントとなるので、ある意味わかりやすいかもしれません。
アメリカと中東の景気に目を光らせておけば、その後の原油価格の動向は比較的読みやすいのです。
ただし、リスクの高い銘柄であることに変わりはありませんが。
原油先物は、原油生産量25%を誇るアメリカ市場が当然ながら主役となっています。
やはり、ある程度はアメリカの経済や市場というものをしっかり追わないことには、先を読むことは難しいでしょう。
アメリカの雇用統計などが特に参考になるようですね。
先物価格という意味では、この原油先物はやや頭打ち的な見解をする人も多いようです。
とはいえ、今後もまた価格高騰の可能性は十分残されており、予断を許さない商品といえます。
原油先物の大きな特徴としては、短期のトレードに向いているハイリスク・ハイリターン型であるという点です。
やはり、先の価格高騰に代表されるよう、価格動向がかなり大きく変動する商品先物銘柄という認識が強いようです。
実際、よく価格変動する商品であることは間違いなく、安定感という点ではかなり厳しいものの、刺激がほしいという投資家には人気の銘柄といえます。
そういう意味でも、その動向には常に注目が集まっているようです。
また、この原油先物を調べるとよく出てくる『WTI原油』ですが、これは原油の一種で、米国産の原油です。
ガソリンに製油しやすい原油で、よく原油価格の指標としてこのWTI原油が注目されています。
日本は輸入のほとんどを中東諸国との間で行っているため、アメリカで取り扱われるこのWTI原油に関してはあまり馴染みがないですが、先物取引を行う上では、必ずチェックが必要な指標となります。
原油先物の取引を行う場合には、必ず注視しておくようにしましょう。
原油先物の特徴としては、ガソリンや灯油など、燃料全般に影響を与える点がまず挙げられます。
これは逆にも言える事で、ガソリン需要が高まる季節、灯油需要が高まる季節には、必然的に原油価格が高騰しやすくなるのです。
これまでの、原油価格に関する動向をまとめたチャートを見てみると、それがよくわかるかと思います。
原油価格動向のチャート数年分を見てみると、外的な理由による高騰のあった年度以外は、大抵冬場に原油価格は上昇しています。
これは、冬場に灯油の需要が非常に高くなるからです。
一方、ガソリンの需要は、基本的に一年中そうは変わりませんが、行楽シーズンの8月が最も需要が高いといわれています。
その為、8月に原油価格がピークを迎える年も結構あるようです。
こういった事からもわかるとおり、原油価格は季節によってある一定の決まった変動が起こりやすいという特徴があります。
その為、原油市場を見ていくうえで、原油価格が徐々に上がってきている場合、それが季節による一時的なものなのか、今後起こる高騰のトリガーなのかという点をまずしっかり分析する必要があります。
日本においては、四季というものがある為、原油価格は比較的わかりやすい推移を辿ります。
冬場に入ってくる11月辺りからの上昇や、行楽シーズンによる上昇など、一年のうちの決まった時期によく価格が変動するので、ある意味わかりやすいと言えるでしょう。
とはいえ、これらはあくまでも理論的な傾向であり、実際にそういった動向を必ず取るとは限らないということも忘れないで下さい。
商品先物取引とは、価格の不透明な商品に対し、先物、すなわち先に値段を決めて購入しておき、その価格の動向を見守るという取引方法です。
この『あらかじめ買っておく』という取引方法は、経済における流動性を一気に高めた画期的な方法ですが、同時に市場に混乱を招く要因にもなりやすく、原油価格高騰はそこに大きな影響を及ぼした一例として、今も頻繁に語られています。
ある意味、先物取引における教科書的存在といえるのが、原油なのです。
原油価格の動向を見守る上で、先物取引の商品としての原油は非常に重要なポイントとなってきます。
原油がどういったもので、他のどんな商品に影響を与えるのか、ということを知っておかなければ、経済の流れ、先物取引の流れを知る事はできないでしょう。
商品先物取引の商品としての原油は、実にいろいろな所に影響を及ぼす、ある意味最も重要なファクターといえます。
まず、ガソリンや灯油、軽油、重油といったあらゆる資源の原料であるということが、何より大事です。
つまり、これらの先物商品と連動する事になります。
重要なのは、これらの商品が単体で原油から抽出される事はないということです。
製造の過程で、原油はガソリンのみに変換されるといった事はなく、ガソリンを作ると同時に灯油、軽油、重油を作るという風に、それぞれが完全に連動して排出されるのです。
よって、ガソリンの需要のみ極端に高まった場合、灯油や軽油などは逆に余る可能性もあります。
需要と供給のバランスが、これらの商品で必ず一致するわけではないのです。
ただ、原油に関しては、それらの商品と比例するケースがほとんどです。
つまり、例えばガソリンが大量に紛失した場合、軽油や重油にもその影響が出るとは限りません。
ですが、原油価格に何か大きな変動があれば、それは全ての資源に影響が出るということです。
まだどこかに大量の資源が眠っているかもしれない。
原油には、そういった未知の部分が残されています。
そしてそれは、原油価格にもそのまま言える事です。
今後、残された原油の量というのは、必ずしも不変ではありません。
新たな油田が見つかれば、残量は増えますし、もしかしたら公表されている以外にも既に見つかっているかもしれません。
そういった未知の部分も含め、原油には価格が付けられ、取引が毎日行われ、その動向に注目が集まっているのです。
こういった、原油の需給動向のバランス等を材料とした価格の決定がなされているのが、原油市場です。
原油市場においては、基本的にOPECが中心となって動いていましたが、現在ではアメリカが強い権力を握っています。
とはいえ、近年はアメリカがドル安の影響でその力を弱めた為、OPECが再び勢力を取り戻し、市場の主導権を握っているようですね。
原油市場は、先物取引において主役の一端を担う市場です。
経済における中心といっても過言ではないでしょう。
2008年の原油価格高騰は、その中心が大きく揺らいだ事で、経済にかなりの打撃を与える結果となりました。
記憶にも新しいこの問題が再燃しないとは限らない為、世界各国の目は、依然として原油市場に熱く向けられています。
日本においても、原油市場に対してはかなり鋭敏になっています。
原油価格の動向が、日経平均に影響を及ぼすこともあります。
それくらい原油市場は、非常に大きな影響力を持っているのです。
原油価格の高騰は2000年代においては珍しいことではありませんでしたが、さすがに2008年の春〜夏にかけての高騰は、はっきり言って滅茶苦茶でした。
原油価格は一時147ドル/バレル、日本円だと90,000円/kl以上というトンでもない額に跳ね上がり、5年前まで80円/lくらいだったガソリン価格が200円/lを超えるという異常事態にまで発展しました。
しかし、2008年後半になってくると、その動向は徐々に落ち着きを取り戻し、年末にはピーク時の1/3にまで下がり、2009年もほぼ同等の水準を保っています。
では、なぜここまで急速に原油価格の高騰は沈静化したのでしょう。
その理由は複数あるようです。
まずひとつは、ドル高の影響です。
原油価格高騰の背景には、9.11テロによる米ドル安がありました。
原油はドルで取引されるため、ドル安になると、原油の売買で入るオイルマネーの価値も減ってしまいます。
そのため、ドル安が続いたことで、原油価格はそれに反比例して高騰していたのです。
原油価格を高騰させる事で、価値の下がったドルを量で補うということですね。
こういった上昇圧力も、オバマ政権誕生によってドルが上昇に転じたことでだいぶ弱まり、その結果高騰が収まったと言われています。
次に考えられるのが、エネルギー市場における過度な投機を規制するという動向です。
2008年5月にアメリカが原油取引監視強化策を発表したことで、徐々に原油高騰の動きにストップがかかり、ほかの市場に投資が流れたようです。
ただ、こういった動きは一時的とも言われており、今後また急上昇するのでは、という懸念もあります。
一方で、ロシアをはじめとしたOPEC以外の生産シェアが拡大しており、中東の力が陰りを見せている事から、今後マネーゲーム的な高騰はないという見方もあります。
いずれにしても、原油価格の動向には今後も注意深い目を向ける必要があるでしょう。
2008年、日本、そして世界を揺るがす原油価格高騰の動向は、絶望感、あるいは終末観を覚えるほど、どうしようもないものだと思われていました。
実際、それは一般人の実生活にも影響を与え、ガソリン価格は10年前の2倍、灯油価格は2.5倍〜3倍に膨れ上がってしまいました。
こうなってくると、もうどうしようもありません。
運輸業や漁業といった、燃料を何より大きなコストとしている職業は商売上がったりとなり、皆廃業してしまうことでしょう。
車に乗る人もほとんどいなくなり、各自動車メーカーはオイルマネーで潤う中東向けにばかり新車を発表するようになってしまいます。
サービス業全般も、サービス内容が限定され、海外旅行も燃料チャージ代だけでほとんど手が出ないような値段になってしまう。
2008年夏には、そんな絶望的な未来図が描かれていました。
しかし、蓋を開けてみると、意外とこの原油価格の高騰はすぐに収まりました。
経済不況の波は相変わらずですが、原油価格の動向は徐々に一般人の興味から外され、年内には石油市場も落ち着きを取り戻したのです。
あまりにあっという間の出来事でした。
ただ、一般人の感覚ではあっという間でも、実際には相当な駆け引きがあったと思われる原油価格高騰問題。
このまま、ずっと落ち着いたままならそれがベストなのですが、そうもいってはいられません。
今後も、原油価格の動向には常に気を配っておくべきでしょう。
何があるかわからない世の中なのですから。
原油価格高騰の問題は、日本でも盛んに取り上げられました。
ただ、日本で特に報道されたのは、ガソリン価格の動向、すなわち高騰問題です。
ガソリンは原油を原材料とするので、当然このふたつはリンクするのですが、日本における報道はガソリンに終始していました。
それは、やはりガソリンが一般人に最も馴染みのあるエネルギーだからでしょう。
重油や灯油などは、一部の企画などで取り上げられる事はあっても、大々的なニュースとなる事はなく、多くの日本人にとっては原油価格高騰=ガソリン価格高騰という図式が成り立っているのではないかと思います。
そのためか、日本が受けた原油価格高騰の影響も、多くの人が「ガソリンが高くなった」と答えているようです。
実体経済の動向への影響というよりは、車に乗りづらくなったというのが第一印象としてあるというのが本音の部分かと思います。
ただ、ガソリンとは違うところでの影響も、実際には体験している人が多いのも事実です。
たとえば、海外旅行。
日本では、2000年代に入って海外旅行ブームが起こっていました。
お手軽価格で海外に遊びに行けるプランが多数用意され、海外旅行の持っていた高級感、あるいは非日常感といったものがなくなり、垣根が取り払われ、いつでも海外に行けるという状態になっていました。
しかし、今回の原油価格高騰により、海外旅行にかかるコストが激増。
燃油サーチャージ、という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
飛行機を使った海外旅行の際は、運賃とは別建てでこの燃油サーチャージに料金が発生します。
以前は無料としていたところが多かったのに対し、燃料が高騰した事で2008年にはこの額がかなり高騰してしまい、海外旅行は難しいという状態になってしまったのです。
これも、原油価格高騰が原因だったのです。